400
Post/Edit Page
親の心子知らず、しかし親は子どものことを充分に知っているという関係は、ひとつの健全な家庭のあり方である。そうして、同時に、健全なシステムのあり方でもある。ふたつのオブジェクトが親子関係を持つとき、親は子の振る舞いを制御するが、同時に子となる概念は親――上位の某のことを、あまり詳しく知るべきではない。▼理由は単純。細部構造が全体について過剰に多くを知ると、今の位置・関係性のまま動作を最適化しようとして、逆に「部品」としての交換性を低めてしまうからだ。現実と違い、システム部品としての子どもは開発者の都合でいつでも親をすげ替えられてしまう。親を深く知り愛着を持たれては困るというわけだ。大名鉢植え策である。▼音楽には当てはまるのだろうか。ラスタライズ前に部分、即ちフレーズを最適化しすぎてしまうと、かえって全体構造の柔軟な改良作業を妨げてしまうのではないだろうか。――まあ、戯言も積もれば記事となる。
pass:
Draft