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「ユーチューブにあがってない曲なんて、もはや世間的には存在しないも同然だよ。好むと好まざるとにかかわらず、僕たちは曲を広めるために動画を作らなければならなくなっている。」▼動画と音楽が融合して新しいエンターテイメントが産まれる――そう夢見ていた素朴な時代は終わり、単に音楽の生産現場はモーションピクチャーという新たな負荷を課されてしまった。「映像のない音楽なんて、いつ聞くんだい?」移動中、と答えそうになって逡巡する。今はもう、みんな移動中すら端末で動画を見ながらイヤホンを震わせているではないか。眼と耳の分裂症は、本当に完治してしまうのかもしれない。▼一枚絵という特殊な動画の存在は、ちょうどアルバムを眺めながら音楽を聴く疑似体験を提供する如く、この流れの緩衝材になってきたのだと思う。私もそれにあやかったひとりとして改めて感謝すると共に、さて次はどうやって動くものを創ろうかと、考えない日はない。
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