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久々に刃牙を読んだ。カタカナになる前の、フルネームになる前の、グラップラーの刃牙である。愚地独歩のスピンオフ「拳神」がきっかけで、ちょうど彼が最高に輝いていたころの作品を読み直したくなった。こういうとき漫画喫茶はありがたい。花山薫の登場から地下闘技場トーナメントまで、懐かしく読み切った。強さがそれほどインフレする前の時代。次々と現れる強敵の「こいつには勝てないかも」という感覚が生きている。▼刃牙が後半に至って劣化したと言う気は毛頭ない。やはり初期が最高だよね、などという創作者殺しのセリフを吐くのは問題外だ。けれどもやはりこう、未熟な主人公が激戦の数と共にみるみる成長していく姿というのは、自分もそうありたいと願うからだろうか、見ていて読んでいて純粋に気持ちがいい。チート能力を持つ主人公が対立者を蹂躙していく、最近流行りの「最強物」とは、やはり一線を画する原始的な高揚感があるなと思うのである。
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