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イタリア人テクノ・アーティストのドナート・ドジーが、インタビューに答えてこんなことを言っている。「ちなみに僕がこのアルバムで一番気に入っている音は、飼っている猫がスタジオの壁にぶつかった音なんだ(笑)。音楽を作るときも真剣になり過ぎず、笑える部分を残しておくことが大切だよ。」▼アルバムにはフィールド・レコーディング素材も多用しているという、彼らしい懐の深さというべきか。笑える部分を〜のくだりも肩の力が抜けていて好きだが、それ以上に気に入ったのは、彼が自分の曲に、一番気に入っている「音」があると断言しているところだ。これが素晴らしい。素晴らしく私の好みに適う。こういうことを言うアーティストはなかなかいないものだ。「音楽」の信奉者は、展開や和声や旋律を褒めても、音そのものを褒めはしない。▼ただの音。音楽から解放された音。そんな音が好きな心ひとつで行く。「ノー・アイディアがベストプランなんだ。」
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