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その昔、『やさしいC』に苦言を呈したことがある。この題名を持つ書籍そのものにではなく、親切丁寧なチュートリアルがなければ何事もチャレンジする気になれないというライトゲーマー的な風潮に対して、である。少ない情報をかき集め、憶測と試行錯誤で摩訶不思議な状況を切り拓いていく冒険者の気概は失われてしまったのか――そんなふうに嘆いていた。▼しかし最近、どうやら揺れもどしが来ている。書店に行くと『本当は怖いC言語』や『苦しんで覚えるC言語』が、冗談ではなく棚に並んでいて、恐らく売れているのであろう、良い冊数、良いロケーションを確保しているのだ。内容も入門書としてはかなり突っ込んだところまで書いていて質が高い。知識礼賛。頭脳原理主義の復権。つまるところ、基礎の基礎すら理解しないまま、とりあえずはそれらしく動くコードを書くことのできる「にわかプログラマ」が増えすぎた結果への反省であろう。時代はくりかえす。
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