400
Post/Edit Page
後手5六角から先手8八桂までの中盤から終盤の流れは最高に熱かった。攻め手がなくじりじりと歩を集めつつ形成を整える序盤、やがて開幕した右辺の戦いでは「と金」を許して押し込まれた後手が苦しくなり、そこから次第に先手優勢の声が強くなる中、突如として先手玉を脅かす角の効き。後手9八飛車を先手が桂馬で抑えたときは、もしや大逆転もあるのかと、視聴者にも解説者にも思わせた。▼名局である。しかし逆転はなかった。一分将棋になってからの羽生王座は鬼神のごとく強かった。豊島七段の凌ぎも凄まじかったが、暴走かと思われる捨て飛車から9一銀、ここからの歩の釣り出しは圧巻である。どこからどこまで読んでいたのか。全くもって”最強”の壁は厚い。▼アンチ羽生でもなんでもないが、豊島さんのように若い世代が将棋界に新しい風を吹き込んでくれた方が、私のような「動画勢」には面白い展開になりそうな気がする。月次だが、がんばって欲しい。
pass:
Draft