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ホロヴィッツのCD、やや変わったトラックが2つある。ひとつは、曲の最後に盛大な拍手が入っているもの。コンサートの録音ならめずらしくないかもしれないが、他には無いのにこの曲にだけ「ブラボー!」の大喝采が入っている。よほど名演奏だったのか拍手の始まりが曲の最後に被せ気味なので、自然にカット出来なかったのではないか、拍手の途中で切れるくらいなら喝采も全部入れてしまえという判断だったのではないかと勝手に推測している。▼もうひとつは最初から最後まで咳が収録されているもの。仕方ないとはいえよくこれを製品CDに出したなと思うほど、押し殺してもいない「ゴッホゴホ!」という盛大な、恐らく同一人物によるものであろう咳が絶え間なく曲をぶった切っている。自分の咳で不快にさせた総人数ならギネスにでも乗れそうな彼が、コンサート会場を出た後でどんな目に遭ったか知らないが、歴史的録音にはこういうこともあるとひとつ学んだ。
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