400
Post/Edit Page
はじめてピアノの物理モデリング音源を聴いたとき、面白い試みだが実用はまだまだ先かなと思っていた。それから五年。まさに五年一昔である。MODARTT「Pianoteq5」の音は十分以上に私を納得させた。ここまで来たらサンプリング音源を離れてもいいだろうと、長らく親しんだ形式を捨てさせるだけの説得力がある。未来を感じさせてくれる。▼純粋に今現在の音の善し悪しを比較したらサンプリング型の現行上位音源にはまだまだ敵わないが、調律からハンマーの硬さまであらゆるパラメータが調整可能なカスタマイズ性の高さは強い魅力だ。これは容量に物を言わせる「力技」には難しい芸当で、「原理」側の最大の売り文句でもある。▼リアル楽器の容量合戦も、家庭用ストレージの横ばいで今は頭打ち気味。物理モデリングに乗り換えるなら、ちょっと早めと思える今くらいがちょうど良いのかもしれない。「鬼調整」で、自分だけのピアノを組み立ててみるのも楽しそうだ。
pass:
Draft