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年の瀬を感じるためにせめて寿司でも食べに行こうぜという同僚の淡い希望は、雪崩れ込んできた怒涛の仕事に呑み込まれて消えた。公式に大晦日の出社が禁じられたことで、逆に明日はみんないつまで仕事をするつもりだろうという気配である。大晦日に出社する人は誰もいないが、三十日の三十時過ぎまで働く人は多そうだ。▼クリスマスもコミケも知らぬ間に過去。毎年のことで冬は諸々あきらめているが、賑やかで楽しい冬の休暇を満喫している人々を身近に見ていると、ただあくせく働くだけの我が身に思うところがないでもない。今日は初段に二連勝できたとか、楽しいことはいくらでもあるのだが、そういうことを余人は大切に思わないようだ。▼月明かりは暖かくない。食べられもしない。夢とか希望とか目標とか、憧れとか、そういうものに惑わされていない人たちの方が現実を上手く生きているように見えるのは、六ペンスなら暖も取れるしパンも買えるからだろう。
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