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落ち込んでいる。仕事でミスをしたわけではない。一手詰めを間違えて初段との試合に負けたのだ。馬で寄れば詰んでいたのに、金を上がってしまった。金の死角に逃げられて時間切れ負けである。▼二枚飛車に攻めこまれて、格上相手にぎりぎりのところまで追い詰められた後、攻防一体の角を頼りに守り抜き、一転攻勢、怒涛の攻撃を仕掛けてついに相手の玉を追い詰めたところで、残り時間は三秒。必至をかけた。相手が適切に受けてきた場合の即打ち手順は出来ている。反応の早さが勝負――待ち構えていると、相手は受けを間違えた。つまり、馬の寄りで即詰みの形になってしまった。▼結果的にはそれが私の仇となる。間違いとはいえ意表を突かれた私は、三秒という残り時間に追われて詰みにもならない愚手を放ってしまった。初段故の粘り勝ちというところか。私のテンションは最悪だが、時間を使いすぎた自分が悪いのである。この数秒を詰めないと、先には進めない。
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