400
Post/Edit Page
ブレイク・スナイダー『SAVE THE CATの法則』読了。フィルムアート社の本は何冊か読んできたけれど、こと脚本術系の本に限って言えば、これが今までで一番良い。同系列の本が好きな人なら自信を持ってオススメできる。あんまり書評で「オススメ」はしないと宣言したこともあったが、文句なしの五ツ星なら広めても世界に損はなかろう。▼値段と頁数から言って、情報量はそこまで多くない。名言も引用句もそんなにない。けれども、読んでいるうちから本当に脚本が書きたくなってくる。思うに、金言や法則を並べ立てて読者を「名脚本家になれそうな気分」にする教本は、本書のような「とりあえず脚本が書きたくなってくる」教本には、どこか一歩及んでいないのだ。▼スナイダーの言葉は、こうすればいいよ、という語り口ではない。僕はこうするよ、もちろん、その方が面白いからね。結果はご覧の通り――というわけだ。自分の実績に物を言わせた見事な構成である。
pass:
Draft