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素敵な将棋を遊んだ。相手は格上の二段。序盤、お互いに角道を閉じての相矢倉かと思われたが、向こうが変化してきたのでこちらも即席で合わせ、矢倉崩れ同士の睨み合いとなる。もちろん、矢倉崩れくらいは何度も指しているが、今回はどうやら両者の呼吸がよく合っていて、守っては危うく、しかし攻めては攻めきれず、玉型と攻めの布陣に気をつけながら一進一退する中盤戦が実に「互角」という風情で、自分的には過去最高と言ってよい名勝負であった。▼残念ながら最後は時間切れを意識した私の突破がぎりぎり無理攻めとなり敗北を喫したが、たとえ負けても勝負後の余韻を楽しめる、そんな試合があるということを改めて思い出したのである。昔、某格闘ゲームのネット対戦でも一度だけ似た体験をした。こちらの刀も向こうのナイフも、紙一重で当たらなかった。永久に舞っていたくなるような、息ぴったりのダンスの如き真剣勝負に、ときどき出逢える楽しみがある。
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