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誰もいない室内。机の上にコーヒーカップがある。その机から目を逸らして背を向け、もういちど机の上を見たとき、カップが無くなっていたら誰でも驚くだろう。現実のことかどうか疑うに違いない。▼リアリティのある世界とは、予測を充足する未来がやってくる世界のことである。そうしてその予測を立てるための前提となる法則が、物理法則や論理法則のような直感的に覆しにくい法則であればあるほど、予測への裏切りはリアリティを損なう結果になる。重要なのは物理法則そのものではない。物理法則によって物が動く世界に慣れ親しんだ私たちが、予測した通りに物が動いてくれることが重要なのだ。▼リアルな仮想世界の構築は予測ベースのアプローチで行うのが良い。現実世界の諸法則を順に組み込んでいってもリアルに近づいていくとは限らないが、我々の予測に近い動きをするよう実装を進めれば、たとえ牛歩でも少しずつ、目指す世界に近づいていくはずである。
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