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内容に関係なく、タイトルだけの面白さ、美しさを表彰する「日本タイトルだけ大賞」の2015年王者が決まった。「やさしく象に踏まれたい」。なかなかの貫禄である。詩集のタイトルだが、これだけで著者の詩的センスがうかがえるようだ。▼世の中にはキャッチーなフレーズを題にした作品がたくさんある。名前が面白いというだけで一世を風靡してしまう場合もある。一見、そうしたインパクトとは無縁に思える学術の世界だって、優れた名前の論文はよく読まれ、よく讃えられ、よく引用されたりする。だからこそコピー屋さんは職業として存在できるのだ。フレーズを考案するだけで対価が貰えるなんて、考えてみれば凄いことではないか。▼ところで、私が最近見た中で個人的に大賞をあげるとしたら、初出はやや古いが土橋章宏の小説「超高速!参勤交代」をあげたい。この引きは強烈である。初めて見かけたらどうしたって手に取ってしまう。唸らずにはいられない。
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