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古典的なクラシック音楽が崇拝していたドミナントモーションによるV−Iの終わり方に付きまとう「わざとらしさ」を回避するため、近代ポップスが編み出した汎用技法のひとつが、V4−V−Iというsus4からの流れを作った上でVを抜いてしまい、その代わりVsus4の持つi音をI△7のviiやI9のiiに繋げてしまおうという荒業であった。これをトニックへの解決と呼ぶかどうかは別にしても、実際、Vsus4の亜種であるIV/v->I△7やIIm/v->I9がなんとなく私たちの耳に「わりと新しめな感じ」として馴染んでくるのは確かだ。▼こう考えると小難しくて面倒な音楽理論も世界史のようでちょっと楽しめる。コードネームだのスケールだの意味記憶的に覚えていくのは苦手だが、背後に人間的なエピソードが見出せれば、それはエピソード記憶として脳に多少は残ってくれる。今回の小噺はブログ由来の話だが、こういう流れ重視の理論本はまだ見たことがない。誰か書いてくれないだろうか。
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