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村上春樹の流れから世界史に気持ちが移って以来、また文学から疎遠になりつつあるのだが、世界史に強い中公文庫の棚を見ていたら、ドナルド・キーンの『日本文学史』が気になった。▼世界文学から日本文学に移動してきたときの私は、なんとなくのミーハー心からラフカディオ・ハーンやドナルド・キーンを無意識に避けていたように思う。今なら素直に読めそうな気がするし、なにより立ち読みしただけで既に面白い。どうしても読みたい一人の文学者が見つからない時は、俯瞰的な列伝を読んでみるのがいちばんだ。欲しい服がないときにカタログを眺めるようなものである。▼その系統で最後に読んだのは『文壇よもやま話』だろうか。あれも随分多くの「名前は知っているが、どんな人か、どんな作品を書いた人はよくしらない」作家について多くを知るきっかけになった。『日本文学史』は比べればかためだが、同じく示唆に富んだ香りがする。欲しいものリストに追加。
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