400
Post/Edit Page
週刊少年ジャンプで連載中のダンス漫画、横田卓馬の『背すじをピン!と』に、金龍院貴正というライバルキャラクターが登場する。三強の一角として描かれる彼の持ち味は、抜群の安定感で踊る基本足型。その太ましく特徴的な容姿とは裏腹に、ただひたすら基本型だけを磨きつづけた技術は本物で、「基本を突き詰めれば誰にも真似できない唯一無二の「業」になる」と学生チャンピオンの咲本譲治も評している。▼別段、好きなキャラと言うわけではないが、親近感はある。ブランクを挟んで七年近くも編曲をしていながら、今でも使えるのは基本三和音のみ。とがった音使い、壮大な展開、自分らしさ、独特の持ち味……そういうものに惹かれつつもついに近寄れず、蓋を開けてみれば基本以外のことは何ひとつ出来ずに来た私にとって、それでも極めればいつかは何者かになれると主張する彼の存在は励みになる。研ぎ澄まされた基本型という到達点も、目標としては悪くない。
pass:
Draft