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とあるEDMのCDを聴く。音作りは丁寧で素晴らしいが、なぜかどの曲も好きになれない。どれもこれも、どこかで聞いたことのあるフレーズを、どこかで聞いたことのある展開で、繋ぎ合わせていっただけという気がする。よく出来ているのに、面白くない。それはもちろん、話として面白くないということでもあるが、それにしてもどうしてここまで好感を持てないのか。気になったので、三周以上通しで聴いてみた。▼ひとつ気づいたことがある。各曲、作者に苦しんだ形跡が全くない。どれも短時間であっさり作り上げられたクレバーな一品に聴こえる。苦しんで、悩み抜いた結果、上手くいかなかったところがあって、それが味になっているというような、そういうところがまるでない。人間味がないのとは違う。ただ、丹念に育てられたという感じがしないということだ。つまり、愛情が感じられないということだ。作者すら愛していない品を、聴き手が愛するのは難しい。
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