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正面には88鍵キーボードと巨大なミキサー。マルチディスプレイは見渡す限り。その向こうには黒々と鎮座する大型の高級モニタースピーカー。そんな部屋のありように何となく憧れていた。別に、それらを使って何かをするという明確なイメージが頭の中にあるわけではない。少年がコックピットに憧れる気持ちと同じである。なんだかかっこいい。それだけで憧れるには十分だ。▼ただ、現実の私は、相変わらず88鍵キーボードではなくただのキーボードに、そしてミキサーではなくマウスに向かって、今日もちくちく音を打ち込んでいる。入力に鍵盤を使う試みは何度も失敗して、もはや諦めた。ピアノが弾ける人なら手クセで面白いフレーズが生まれたりするのだろうが、弾けない人がやたらに鍵盤を叩いたところでクリック以上に良いものができるわけでもない。どうせ時間がかかるのは構成と調整である。私は楽器弾きでも楽譜屋でもない。ただの打ち込み屋さんなのだ。
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