400
Post/Edit Page
自分が格好良いと思う絵を実現するために企画を立てる。これは何も間違っていない。大きな計画を立案して成し遂げようと思ったら、理屈より思い入れから始めた方が成功する可能性は高いだろう。しかし、ひとたびその企画の実現に一歩を踏み出したなら、いちど格好良さについては忘れなければならない。格好良いと思う絵から攻めれば、確実に失敗する。いかなる作品においても、機能の欠如した格好良さというものは作者の頭の中にしか存在しないからだ。着想は憧れからでも大いに結構、しかし実装は常に論理から始めねばならぬ。▼この鉄則を踏み外してしまうと、作者のエゴとメルヘンが跋扈するつぎはぎだらけのキメラが誕生してしまう。しかも性質が悪いことに、それはしばしば作者本人にとっては格好良く見える――自分の憧れが100%実装されているために。もはや手遅れだ。出来上がるのは退屈で、つまらない、平凡な、まさに自己満足の産物となるだろう。
pass:
Draft