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納期、品質、予算。全ての営利組織が首を垂れるべき三位一体の神だ。しかし、三者を等しく祀ることのできる組織など現実には少ない。たいていはリーダーの方針のもと、どれかひとつを犠牲にするか、あるいはどれかひとつに注力している。▼私の所属するチームは、三位一体を死守する努力は怠らない前提で「納期」の旗を掲げている。納期を脅かすような品質の追求は絶対にしない方針だ。この姿勢に不満はない。ただ、いつしか納期重視が納期偏重になり、熱意や技術を軽視する傾向が育ち始めていることには不安を感じている。▼納期遵守が絶対的な評価の基準になると、より品質の向上に消極的で、より他人の手伝いをせず、より将来のことをケアしない人が良い評価を受けることになる。極端な言い方だが、すでにその端緒は見えてきている。この傾向が加速すれば、やがては「やりませんと言ってやらない人」だらけになってしまうのではなかと危惧しているのである。
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