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メモリの海を泳ぐ。シンボルもない。カスタムデバッグビューもない。聴こえてくるのはただ十六進数の息遣いのみ。普段忘れているIDEの恩恵を思い出す時間でもある。▼口癖のように言うが、メモリと向かい合うことを過度に恐れる必要はない。メモリとレジスタは情報の宝庫である。魔法のように各種の情報を提供してくれるIDEとて、裏側ではこれらの生値を解析しているに過ぎない。▼彼らが解析に失敗したとき、それは「利用不可な情報」となる。しかし、それは所詮IDEが自動解析を諦めたというだけの話。メモリを人の目で見て追っていけば、容易に復旧できる情報もたくさんある。そこへ熟練した勘と経験が加われば、総合的な情報収集能力はIDEの比ではない。▼少なくとも、そう言えるだけの解析技術を身につけなければ、人工知能どころかツールにすら負けていることになる。プロフェッショナルとしてちょっと先の危ぶまれる、情けない話ではないか。
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