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終電に程近い電車。最寄り駅に着くまで仮眠を取るべく、角の席でうとうとしていたところ、となりに男の二人組が座った。飲み会帰りの大学生らしい。どうやら先輩と後輩のようだ。▼うとうとしていたから会話の断片しか頭には入ってこなかったが、なんだか懐かしい感じがした。「吐いたらまた飲めるじゃないっすか。吐いてからが勝負って感じっすよね」「こういうのやっぱり大学生だなあって思いますよ。すげえ大学生っぽいです」そう、私は学生時代に酒を飲むことはほとんどなかったけれど、大学生というのは、こんなノリだったような気がする。酒を呑んで吐くのが大学生。そんな馬鹿な。でも、そういう価値観もたしかにあった。今もあるのだろう。大学生のうちは遊ぶべきという”芸の肥やし”派と、大学生の本分は勉強と研究に決まっているという正統派の、相容れないぶつかり合いがあるのだろう。▼すぐ近くで話されているのに遠い世界の話のような気がした。
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