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相手玉の目の前に「と金」をつくる強い一手を考えたとする。詰みかどうかはわからないが、九割方攻めきれそうに思える。ところが、これをAIに解析させたら低評価を受けたとする。AIによると、正しい手は金を自玉に寄せる一手。「と金」は完璧に受け切られた場合に逆襲の可能性があり、そのときはこちらが不利になる。故にここは脇を締めるべきという判断である。▼この判断をもって、件の局面なら攻めではなく受けという勉強をしてしまってもよいものだろうか。「と金」は本当にダメな手なのだろうか。たしかに相手がAIなら、受け切られるべくして受け切られ、逆襲にあうだろう。しかし、実際の相手は人間である。動揺もすれば、ミスもする。であれば逆に、攻めずに受けることで相手が冷静さを取り戻してしまい、長期戦に持ち込まれて自分の方がミスをして、負けてしまうかもしれないではないか。▼頭の良すぎるAIの評価値を頼りすぎるのは危険である。
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