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ピーナツせんべいを一枚かじる。名代厚焼ピーナッツ。名代……ミョウダイ。いや、何かがおかしい。ミョウダイとは代理人のはずだ。部長の名代として参りました、というような。辞書にも確かにそうある。そして、他の意味はない。▼では、この菓子や蕎麦など食い物の主張に見かける名代とは何か。恥ずかしながら知らなかったが、これはミョウダイではなくナダイと読むらしい。「名前を知られていること。評判の高いこと。」要するに名物だ。名物なら食い物につくのも納得である。名菓、名物、名代、こう並べるとメイダイと読みたくなってしまうところだが、ぐっとこらえてナダイで覚えよう。▼ちなみにナシロと読んだ場合は「大化の改新以前の皇族の私有部民」を指すらしい。古事記に記されている言葉だそうだ。ミョウダイ、ナダイ、ナシロ。名代と書いて三つの読みと三つの意味。ナシロはともかくナダイはいつか役に立つこともあるだろう。日本語は実に難しい。
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