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久しぶりにゆっくり本屋を見る。ゾラの『居酒屋』や『ナナ』も今なら読めるような気がして手に取ったが、厚みに怖気づいて棚に戻してしまった。自然主義文学の長編は、やはりそれなりの覚悟がいる。今ではないと言い聞かせて心の積読リストに積んだ。▼財布にやさしい文庫中心。だいわ、河出、岩波とスライドしていく。歴史か、ノンフィクションか、科学か、文学か。こう文字にすると淡々としているが、思考のめぐりに合わせて同じ道を何度もうろつきながら、けっこう真剣に考えた。テンションとしては講談社学術がぴたりだが、文字の小ささが目につらい。一冊だけ、あれば欲しいと思っていたタイトルも在庫がなかった。▼堂々巡りの後、やはり安価な新潮に頼ろうということで、以前話題に挙げたS&Hシリーズから二冊買った。検討した時間の長さに見合わないハズレを引くのが怖くて安牌に日和ったとも言える。仕方がない。それでもいい。迷う時間が華である。
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