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運動会。見事、雪辱を果たした。▼メイン種目の障害物競走。朝から機嫌が悪く、順番待ちの間も「抱っこ」「あっち」と泣き喚く。座ってお行儀よく待機している十数人の同級生たちを尻目に、脱走して競技中の脇を客席まで逃げ込んだり、高台の上に乗せろと言って怒ったり、床に転がって駄々をこねたり。またしても注目を浴びてしまう。これは今回も駄目そうだなと、なかば諦めていた。▼ようやく回ってきた最後の順番。先生に名前を呼ばれたところ、意外にも「はい」と手をあげてちゃんと返事をした。どうやら、ここで急にやる気が出てきたらしい。スタートの笛が鳴ると、一目散にダッシュして滑り台を駆けあがり、滑って、網の下にもぐっていく。みんながハイハイで進んでいくところを、四つ足で立って爆走し、誰よりも速くゴールに辿り着いて見せた。速い、速い。ついに良い意味で会場の笑いを取ることができたのだった。ほっと一息である。めでたしめでたし。
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