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次の仕事では、これまで私を支えてきてくれた優秀な後輩と別れることになった。十二分に育ってきたので、分散させた方が全体のためという判断である。当然の采配だろう。彼ならもう、どこへ行ってもやっていける。▼ひとつだけ気がかりなことはある。私はここ数年、彼が素晴らしいサポートを提供してくれたおかげで、気持ちよく自分の仕事に集中できたし、成果を上げることも出来た。一方、彼を支えられるだけの後輩が彼の世代の下に育っているかというと、残念ながら疑わしい。つまり、そういう存在を、これから彼自身の手で育てていかなければならないわけだ。自分の出力を上げることは二の次で、今後の未来を占うのは、長い目で見れば利他的な育成であるという意識の転換が出来るかどうかが鍵になる。▼だが、上段に構えた助言なぞは不要だろう。彼ならきっと大丈夫だ。傍目に見てもどうしようもなく危険なときと、頼られたときだけ、さりげなく力になろう。
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