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「うまいプレゼンというのはね、うまいビールと同じだよ。つまり、キレがあるのにコクがある。」▼十年以上前の教授の言葉だ。今でもプレゼンのたびに思い出す。人のプレゼンを見ても、この言葉に照らしてしまうくらいだ。そうして、たしかにうまいと感じるプレゼンは、キレがあるのにコクがある。▼キレがある<のに>コクがある。この接続詞は非常に重要だ。「キレもあるしコクもある」とは全く違う。それでは、アサヒビールが込めたメッセージの本質も失うことになる。<のに>ということは、通常は、キレがあるとコクはなく、コクがあるとキレはないのだ。それが共通理解である。その上で、その共通理解を打ち壊し、本来両立不可能な二項を見事に両立させているという感動を聴衆に与えられるプレゼンこそが、うまいプレゼンなのである。「キレがあるのに、なんでコクがあるんだ?」▼プレゼン以外にも応用の効く汎用のフレーズである。覚えていて損はない。
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