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ロックフリーコンポーネントをABA問題に対応するべく基礎論文を漁る。ハザードポインタから始めてROP、レフトライト、ハードウェアトランザクションメモリ……とざっくり調べた後、やっぱりハザードポインタに戻ってくる。スレッドローカルなストレージを動的に扱うリスクさえ吸収できれば、もっとも実装がシンプルだし、ハザードポインタ自体を他のデータ構造にも使いまわせるからだ。▼どんなに優れた部品であっても、私が実装したきり他の人が追随しにくいのでは使い勝手が悪い。そうして、使い勝手の悪いものはいつか必ず捨てられる。それくらいなら、適用範囲に注釈が付いてでも、再利用と拡張が容易で未来の改良に期待できる道を切り拓く方が有益というものだ。そういう気遣いの営為の積み重ねが、チームを超えた組織のノウハウである。見えない資産である。辿り着くまで何周も回り道をしてきたが、やはりY先輩の言っていたことは正しかったのだ。
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