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「ら」「り」「る」「れ」「ろ」「や」「ぴゆん」「よ」……。▼いろいろなひらがなを読めるようになってきた次男だが、なぜか「ゆ」の発音がおかしい。他のひらがなは、たまには間違いつつも正解に近い一音を紡ぎ出すのに、なぜか「ゆ」だけはハッキリと三音で「ぴゆん」と言う。これは「ゆ」だよ、と教えると、何やら難しい顔をして、その後自信ありげに「ぴゆん」と言う。いったいどこにPiの音を聞いているのだろう。▼先日、絵本を読んでいるときに「ひ」を「み」と間違えたときは、訂正すると「えーーー」と長く引き延ばされた非難の声を挙げた。まったく何を仰るやらという顔だ。覚えたての二歳にして何やら一家言あるような風情である。▼きっと同じく「ぴゆん」にも、何か自分なりの美学があるのだろう。そういう個性的な逸脱については、無理には矯正しないことにしている。どうせいつかは正され失ってしまう世界である。今だけでも大事にすればいい。
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