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この頃、夜十時になると右足の踵が痛くなる。厳密に記録しているわけではないが、日に歩いた距離とは関係がなさそうだ。体重をかけるとズキズキする。激痛というほど痛くはないが、そうなってから寝るまでの間は自然と左足に負担がかかってしまう。右足はつま先立ち気味になる。▼この間の目が見えない騒動ではないが、身体の端々に不調を超えた不良が目立つようになってきた。疲れも取れにくい。頭の方も――かろうじて働かせ続けてはいるが、若い頃に比べれば記憶力は雲泥の差である。歳を取ったなと思う。これからはずっとそう思いつづけることになるのだろう。▼だからこそ、会社で溌剌と働いているおじさん達を見ると勇気が湧いてくる。五十前にしてフルマラソンを完走し、張りのある声で朝から晩まで前線で指揮を取る背広のおじさんは、老化の見えてきた三十、四十代にとっての希望である。マラソンはともかく、自分もかくありたいと思う壮年の鑑である。
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