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若いうちは「なんだかよくわからないがまあやってみよう」というノリで時間を失うことに、さほど恐怖を感じなかった。趣味であること以上の意味が何もなく、恐らくは身にもならない活動に、気がつけば数年打ち込んでいた……ということもありえた。▼だが、年を取って人生の残り時間が意識されるようになると、行動する前に費用対効果の算盤を弾くことが増えた。何をやるにも「それは私を成長させるだろうか」「効率良い方法だろうか」「結果は現れるだろうか」という疑問が先行し、面白そう、やってみたいという興味や欲求に準ずることが出来なくなった。欲求に準じて自分の行動を変えることが、精神の柔軟さによる臨機応変さなのか、意志薄弱による現実逃避なのか、それすらもわからなくなっていった。▼答えはない。今もまだ、混迷の最中にいる。しかし、行動にしか光明がないこともわかっている。愚かなギャンブラーになるために、知性を封じる必要がある。
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