400
Post/Edit Page
面接は運だ、面接官との相性だと、就職活動の巷にはいつでもそんなぼやきが聞こえてくる。一方、採る方も採る方で頭が痛い。厳密な審査を通った有望株が、蓋を開けてみればからきし使えないなどという話はままある。遠い昔、組織というものが出来て以来延々と続いて来たはずのこの仕事に、何故いまだに有用な固定した方法論がないか。▼その理由のひとつは、採用というものが実はひとつのプロセスではなく、目的が異なる三つの業務から成り立っていることにある。三つとは即ち「候補者を評価すること」「候補者に与える報酬と役職を売り込むこと」「候補者の適性について事前に社内の合意を得ること」である。▼時に相反することもあるこれらの要素を調整するのが採用だ。三つ以上の要素が絡めば、個々の要素が単純なものでも定式化は難しい。そのうえここでは要素の全てが、時と場合と状況に応じる複雑な関数なのだ。定性的に記述するのさえ難しい所以である。
pass:
Draft