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金と時間をかければかけるほどいいものができる。それはそうかもしれない。けれども、投じた努力や達成したスペックと価値の描く関数は、通常線形にはならない。多くの「費用対効果」がそうであるように、価値創造にもブレイクポイントが存在する。これを見落としたまま価値を創造しようとすると、壁を超えられずに立ち止まったり、S字カーブの右側を見合わぬコストで登りつめたりして、たいていは失敗に終わる。▼ブレイクポイントには、ネットワーク外部性を持つ商品のクリティカルマスのように意味付けのできないものもあれば、そうでないものもある。この見極めも疎かにはできない。例えば写真における現像の待ち時間。この仕事が六十分をブレイクポイントに持つのは、決して偶然ではない。商店街に居を構える現像屋にあっては、顧客が商店を一周してくるあいだに現像ができるかどうかは極めて重要な問題だ。必然、そこに価値のギャップが生じるのである。
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