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摩擦力は垂直応力と摩擦係数の積で表わされる。摩擦係数は接触面の状態のみに依存する変数だ。したがって摩擦力は接触面積とは無関係ということになる。一枚のマットを引きずって行くとき、敷いたまま引きずっても、丸めてから引きずっても、摩擦力は変わらないということだ。▼直感には反しているが、これは正しい。なぜか。接触面にはでこぼこがあるため、実際に接触している面積(点)は少ししかない。摩擦力はこの僅かな接触点にのみ働いている。垂直応力が増加すると物体が変形し接触点が増えるため、全体の摩擦力が大きくなるわけだ。「見かけの接触面積」は摩擦力に無関係なのである。▼「静止摩擦係数が1を超えることってあるの?」と聞かれたことから、摩擦についてやや復習した一日だった。ちなみに答えはYESである。μ=tanφから「摩擦角が45度を超えることってあるの?」と読みかえて、ゴムとゴムとの接触など考えてみるとわかりやすい。
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