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芸術新潮、古代出雲王朝特集を見る。哲学者・梅原猛氏が語る「実在した歴史」としての古代出雲王朝。スサノオからオオクニヌシのあたりまで、神話の舞台に取材しながら「古事記」を読み返していくと、そこにはたしかに実在を思わせる状況や記述が満載で、見よこの見事な符合とばかり。しかし何より物を言うのはやはり荒神谷遺跡・加茂岩倉遺跡から出土した大量の銅鐸だろう。そこへ立脚すればこそ、実在派が仮説の楼閣を築くのもあれよあれよというわけで。▼それにしてもいつも思うのは、ある神話なり伝説なりが「実在したかもしれない」という仮想の持つ凄まじい浪漫の不思議だ。よく仕上がった御伽噺がフィクションだろうとそうでなかろうと、どのみち遠い過去の話、いまの私に何の関係もなかろうはずが、何故こう胸の躍るものがあるのだろう。これが現実のリアリティだろうか。ともかく記紀をまだ読んでいない身としては、一刻も早くという気にさせられた。
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