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実際含んでいる以上の意味を暗示させるような、短い箴言風の言辞。誰かに破綻を指摘されても、これは意図的にやっているのだと後手防御の利く、あらかじめ毒消しを添えたようなナンセンスな言い回し。「命をかけても気の利いたことがしゃべりたい。」そのためなら使えるレトリックは何でも使う。≪博学深遠な体裁≫が何より重要で、わかりやすさなどは二の次、三の次……。▼何かを見たり聞いたり解釈したり、そういうときの気持ちや態度は素直でまっとうなのに、いざ自分から表現する段になると、途端にあれこれ手入れを施さないと気が済まないという人たちがいる。どこへ行っても必ず一人くらいは見つかるのが不可解だ。ショウペンハウアーは『読書について』でこのような悪癖を持つ人々のことを、見事な言葉で表現した。曰く、「彼らは自分たちの考えている同じ一つの思想を伝達しようとする努力と、隠蔽しようとする努力との間をさまよっているのである。」
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