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先見力を養うためのフレームワークにFAW(Force at Work)というものがある。マッキンゼー創始者のひとりであるマービン・バウアーが考案したもので、乱雑な事象群の中にある様々な傾向を「発生させたはずの力」を発見・分析し、大局的な流れの力学的構造を掴もうとするものだ。この力学を未来に引き延ばして考えれば、それが即ち先見ということになる。手軽に「未来の見える」ツールである。▼先見力は正しい観察と正しい洞察を前提に成立する。観察とは現状をあるがままに認識することで、洞察とはそこに重要な変化の兆しを見抜くことだ。どちらが不完全でもいけないが、往々にして洞察の方は正確性に欠け、独創性を発揮するのが難しい。その点「変化とその力学」に着眼点を置いたこのフレームワークは優秀である。テンプレートが細々していて作成がやや面倒ではあるが、あらかじめ一枚用意しておくと、不毛な「先見もどき」の議論を避けられるかもしれない。
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