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「人が漫然と六年かけて成したことは、集中すれば二年で出来るものだ。」なるほどそんなものだろうと思った。人間ほんとうに集中すれば、平時の三倍くらいの効率は出せるものだ。といって、五倍十倍とはいかないところがある。そんな塩梅だと思った。ところが今あらためて思い返すと、解釈が違ってくる。どうして「三年かけて成したことは一年で出来る」と言わなかったのだろうか。▼こう考えた。六年かけてゆっくりと成したということは、学習曲線のS字カーブを登りつめて、もう効率が平坦に近づいてきた位置にいるとも取れる。これを集中すれば二年で達成できるということは、逆に言えば、ひとつの分野について基礎を飲み込み実践をこなし、学習曲線の急勾配を登りつめるためには、最低二年を要するということなのだ。たしかに一年で出来ることは、思いのほか少ない。大学受験で言えばさしずめ、高校二年生からの受験勉強のススメ、といったところだろうか。
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