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シックスシグマは6σではない、というちょっとした謎の理由を調べていたが、意外とあっさり見つかった。▼シックスシグマとは、一時期あらゆる経営管理の領域でお題目のように唱えられた品質管理手法のひとつで、単純に言えば「100万回何かしたら、失敗は3.4回以内に収めよ」というスローガンである。σは統計学の標準偏差を表す記号だ。品質分布のもっともばらついたもの、つまりもっとも出来の悪いものが、正規分布の6σより外に出るな、というのである。▼冒頭の謎めいた語句の意味は、統計学的には6σは10億分の2であり、スローガンの言う100万分の3.4ではないという点にある。これはちょうど4.5σにあたる値だ。差分はどこへ消えたのか。実はサンプルデータの時間推移による平均値のゆらぎが1.5σ繰り込まれているのだ。最悪のサンプルを取った場合でも品質は4.5σに収めましょう、というのがシックスシグマの定義なのである。
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