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高校の同窓会へ行く。クラス会としてはやや少数な八人だが、これでもう毎年変わらないメンバーだ。卒業後の交渉もなく、当時とてそれほど仲良しこよしをしていたわけでもない間柄が、年に一度のこのときばかりは相親しげに語らって、お互い笑い飛ばすのはなんとも気味がいいものだ。それも酒の力とばかりは言えまい。忙しさを押しても顔を出してくるような、気のいい連中がやはり残っているのである。▼少人数だけに、定期的な飲み会と大差はない。それでも教師や同級生のフルネーム、授業や部活動の名前、課外行事で訪ねた土地やイベントなど、お題を決めて順々に言い合い、どうしても出てこなかった者は熱燗一気……と同窓会ならではの定番の遊びにも興じた。誰もが思いつかなかったような懐かしのワードが飛び出してくれば、どっと哄笑が起こる。あるいは過去を必死で思い出すという、ただその行為がたまらなく楽しくて、みな自然笑顔になる。醍醐味である。
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