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赤、青、赤、青……のように、数十秒程度の周期で繰り返し溶液の色が変化していく振動反応と呼ばれる化学反応がある。もっとも代表的なものは、ベロウソフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応)だろう。金属塩と臭化物イオンを触媒として、マロン酸などのカルボン酸をブロモ化する化学反応である。溶液中で酸化・還元反応が交互に起こる、非常に特異な反応だ。▼BZ反応は複数の化学種が関わる複雑なプロセスであり、発見当時の学会には受け入れられなかったほどであった。しかし解析の難しさに引き換え実験そのものは比較的簡単で、中学や高校などの化学実験にはしばしば用いられているらしい。▼溶液は撹拌すれば周期変化になるが、静置すると同心円状の縞模様が現れる。また溶液中に鉄イオンで呈色する化学種を加えておくと、色が振動変化して美しい様態を示すという。工夫次第では、二色ではなく三色、五色、あるいはそれ以上の模様が見られるかもしれない。
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