400
Post/Edit Page
歴史上いちばんの天才は誰かという話題で、フォン・ノイマンを挙げる人は多い。数々の理論構築の業績に、コンピューターのアーキテクチャ考案、ゲーデルの不完全性定理が正しいことを誰よりも早く見抜いたのも彼である。また、電話帳の適当なページを開いて、書かれている数字の総和をぱっと言う遊びが好きだったというような、頭脳の凄まじさを語る多くの逸話も印象的だ。▼ノイマンの天才的な計算能力を伝える逸話で、もっとも有名なものはこれだろう。曰く、あるときフェルミ、ファインマン、ノイマンの三人が水爆の効率を概算する仕事にかかった。史上に名を連ねるこの三名が同席したのは、恐らくマンハッタン計画のときのロスアラモス国立研究所であろう。フェルミは大型計算尺で、ファインマンは卓上計算機で、ノイマンは天井を向いて、それぞれ計算したところ、ノイマンが最も速く正確な値を出したという。「人のふりをした悪魔」の異名は伊達ではない。
pass:
Draft