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「我を棄てて去る者は昨日の日にして留むべからず、我が心を乱す者は今日の日にして煩憂多し。」李白の「宣州謝眺楼餞別校書叔雲」に見えるフレーズである。嫌なことばかりの世の中はだるくてだるくてやりきれない、勤めなどやめてしまって、どこかへ遊びに出て行きたい――そんな気分が全体に横溢している。酒を頼ってなにもかも忘れてしまおうと思えば、「杯を挙げて愁ひを消せば愁ひ更に憂ふ」となる。八方塞がりの遣る瀬無さである。▼昨日という日は私のことなどつゆ知らず、今日という日はどうにもならず、あっという間に去っていく。どうにかなってしまう日ばかりでは、それはそれでやりきれないと知りながら、どうしても前向きな気分になれない日もあるものだ。そんなときは、いっそ思い切り退嬰的に過ごしてみるのも悪くない。何もしない、何も考えない、悩むのもやめである。脳を休める休脳日。ばっさりと割りきってしまえば、回復するのも案外早い。
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