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「ながきよのとをのねぶりのみなめさめなみのりふねのをとのよきかな」宝船の絵につけられた有名な回文歌である。吉夢を見るために愛唱されたらしい。▼初めから読んでも終わりから読んでもまったく同じ文章になるものを回文という。相当に古くから世界中にある言語遊戯である。中国にも回文詩はある。漢字の配列を逆にしても意味のある詩を構成するものだ。ヨーロッパにもある。パリンドロームと呼ばれている。パリンドロームというと、あるいはゲノム中の回文塩基配列を想像する人もあるかもしれない。▼ところで数学の世界にもこれがある。左から読んでも右から読んでも同じ数になるもので、回文数と呼ばれている。作ろうと思えばいくらでも作れるのだが、特定の条件を指定されると発見するのがぐっと難しくなるところなど面白い。たとえば「1995で割り切れる八桁の回文数をすべて求めよ。」1995年に出題された算数オリンピックの問題で、なかなか骨がある。
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