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神は細部に宿る。この言葉が大好きで、なかば座右の銘のように使っている。小さいころからそうだった。レゴにしても積み木にしても、細部を作り込むことで作品が洗練されるという考え方は今も変わっていない。三つ子のディテール魂、百までだ。もっともそのせいで作品の出来は異常に遅く、あまり優秀とは言えない観もある。時間と出来のトレードオフをもう少しうまく操らなければならない。▼ところでこの「神は細部に宿る」という言葉、出自に諸説あって、正確なところはわかっていないらしい。そのうちのひとつに近代建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの言葉という説がある。ミースにはそれほど詳しくないが、フィリップ・ジョンソンとの共作「シーグラム・ビル」の単純で力強い美しさに感嘆したことは覚えている。素材と意匠に決して手を抜かないこと――それこそが美と機能の追求なのだと、たしかにそんなことを言い出しそうな気のする建築だった。
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