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「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。心に望み起こらば、困窮したるときを思い出すべし。堪忍は無事長久の基。怒りは敵と思え。勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身に至る。己を責めても人を責めるな。及ばざるは過ぎたるより勝れり。」▼有名な徳川家康の「東照宮御遺訓」である。この言葉、大好きでいつも暗唱しているのだが、実は徳川家康の言葉ではないらしい、ということをつい最近聞いた。驚いて調べてみると本当で、どうやら水戸藩主徳川光圀が記した「人のいましめ」という一文をもとに、幕府の御奥格奥詰・池田松之助という人物が東照宮に『神君御遺訓』として奉納したものなのだそうだ。▼家康公の言葉でないと知ってちょっとがっかりではあるが、本人も生前からこういうことを訴えていればこそあとになってそれらしく創作もされたのだろう。そう思えば、そこまで悪い気はしない。
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