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どんな音色であれ、同じ音を長いあいだ聞いていると、しだいに退屈し美的感情が損なわれてくる。リムスキー=コルサコフは『管弦楽法原理』で特に管弦楽の楽器群について、この疲労の度合いを次のように整列している。「弦楽器>木管群>金管群>ティンパニ>ハープ>ピッチカート>打楽器(トライアングル>シンバル>大太鼓>小太鼓>タンバリン>銅鑼)>チェレスタ>鉄琴>木琴」▼打楽器にまで順序をつけているあたりが凄まじい。シンバルの位置はやや意外である。また直感的に理解されるように、耳に飽きないという点ではやはり弦楽器が王様のようだ。木管がこれにつづく。弦・木・金があればまず心配なしと言ったところである。この序列では最下位となった木琴については「旋律的ではあるが、非常に特殊な音色を持っているのであまり度々聞かされると我慢が出来なくなる」と特別な注意が付けられている。要するに、使いどころが肝要な楽器ということだ。
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