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芸大にいるときは次から次へと誰よりも精力的に作品を生み出していた人が、大学を卒業した途端にぱったり作品を作れなくなるという話はそれほど珍しくないという。モチベーションの低下ではなく、環境の変化が問題になっているようだ。ある芸大の教授はこう言った。「芸術家が芸術作品を作り続けていく上でもっとも難しいことのひとつは、物を作る環境を維持していくことだと僕は思う。」▼大学にいる間はありとあらゆる器材が提供されていて、いつでも自由に使うことができる。けれども卒業した途端、そういう恵まれたインフラがいきなりなくなってしまう。人によってはそこで途方に暮れてしまうのだろう。かといって自分自身で環境を維持していくというのは、簡単なようで意外と難しい――「単にお金が足りる足りないということだけじゃなく、疎かにしやすいという意味でもね。君たちもそのことは、大学を出てからのために、肝に銘じておいた方がいいと思う」
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